2013年12月3日火曜日

【α7R】Super Wide Heliarの色被り対策を検討してみたが



バックフォーカスの短いレンズでも装着可能なα7Rなので、対称型の広角レンズが試したく、Leica-Mマウントのコシナ Voigtlander銘 Super Wide Heliar 15mm/F4.5を購入して試してみました。
これを選んだのは値段がお手頃なのと、この領域の広角レンズを持っていないからです。
が、このレンズはNEX-5などでマゼンダとアンバーの色被りがあることで有名ですね。
空を写すと画面上部にアンバー(要するに茶色に近い黄色)が被り、四隅にマゼンダ(赤紫っぽい色)が被ります。



アンバー被りは位置的に考えて電子端子の金色が反射しているのだろうと予想して、反射防止の遮蔽板をアダプタに付けたのですが、それでも↑のようなアンバー被りが上部にでます。

電子端子が隠れるように黒色のスポンジを切ってアダプタに貼り付け、更にその上部に仮に黒紙を置いて隠すようにしたのですが、現象は変わりません。


アダプタを装着した状態でSWHを後ろから見ると、鏡胴のアルミとヘリコイドの真鍮が丸見えです。


撮像素子を反射した光が、このアルミと真鍮に反射してアンバーとマゼンダの色被りが発生しているのかと考え、アダプタがSWH専用になってもいいやとばかりにリアレンズ周りをきっちりと囲むように反射防止処理をしてみました。


更には電子端子を隠す覆いも追加。


しかしながら、ここまでやっても発生する現象は変わらず、アンバーとマゼンダ被りは同じように出ます。
減ってくれるわけでもないので、電子端子や鏡胴内のアルミや真鍮の反射が原因でもないように思われます。

撮像素子周りの反射防止が、NEX-5Nに比べると甘いので、その対策もしてみました。
元々の状態だと、撮像素子のマゼンダ色の反射光が撮像素子周りのフレームでこれだけはっきりと反射しています。


これに反射防止布を貼り付けて、反射を弱めます。


しかし残念ながら、ここまでやっても現象が全くといっていいくらいに改善されません。
改善されないので、原因が推測したものとは全く別の物であるのは明らかなのですが、シアン被りになるようなものなど、これ以上どこを探しても見当たらないですし。
こうなるともう、このレンズ自体になにか問題があるのかと思いたくなるのですが、マゼンダ被りはともかくシアン被りが発生するのはNEX系のミラーレスだけみたいなので、SONYの撮像素子設計に問題があるのでしょうかねぇ。

風景には使えないし、かといって室内撮影でもアンバー被りの問題は発生するので、α7RでSWHを使用するのは諦めるしかなさそうです。
まあ誰かが、カメラを上下逆にして撮影するという荒技で回避する方法を示されていて、確かにそれだと空にアンバー被りはでないのですけどね。
対称型広角レンズが使えないのだと、α7Rの魅力が半減してしまいます。
レトロフォーカスな広角でよければ、D800Eの方が撮影しやすいですしね。

2 件のコメント:

  1. 周辺のマゼンダ被りは赤外線が原因です
    デジカメのセンサーには赤外線カットフィルターがありますがバックフォーカスの短いレンズは
    後玉からセンサー周辺部への光が急角度の斜めに差し込みます
    赤外線カットフィルターは正面から赤外線が差し込む前提の厚みですので斜めから光が来ると
    見た目の厚みが変わってしまい赤外線がすり抜けてしまうのです
    そのせいでマゼンダの色被りが起きます
    対策としてはレンズの前玉の前に赤外線カットフィルターを配し根本的に赤外線を入れない事が
    考えられます

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  2. ああ、成る程。ご教授ありがとうございます。
    ただマゼンダ被りの方は、周辺光量落ちと反比例する形で出ているので、RAW現像時の補正は比較的容易で、差ほど困った問題ではないのです。
    画面上面にだけ出るアンバー被りの方は、部分的に発生しているため補正が容易でないので困りものなのです。

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